■施工名称
 新規飲食店開業に伴う
  テナント改装工事
■名称 Bar ECCENTRIC
■業種 フードバー
■デザイン・設計 ライフ・ワークス
■所在地 栃木県足利市
■竣工年(完成) 平成15年7月
Bar ECCENTRIC
■お客様からのオーダー内容・コンセプト
・イギリスのオールドバーのような雰囲気
■本施工に関してのライフ・ワークスコンセプト
・メインコンセプト「大人の集まるBAR」
・イメージコンセプト「工場跡地」
■「コンセプトへの道」
その名はエキセントリック。フードバーを
開店させる。お店のイメージは「イギリス
のオールドバー」そんなオーダーを依頼し
てきたのは、同店オーナーT氏。その依頼
を受け、ライフ・ワークス代表、須田氏は
考える。
 イギリスのオールドバー。古き時代から
あるBAR、もしくはそれを思わせる雰囲
気を持ち合わせるBAR。
 渡米回数は10回以上を数える須田氏で
あるが、イギリスへ行った経験は無く、イ
メージがピンとこない。そこでいつもの用
に資料集めから開始する。材料、演出した
い雰囲気、デザインなどのアイデア、プラ
ンが徐々に見えてくる。が、いまひとつな
のだ。それらが、須田氏の頭の中で、リア
ルに具現化できない。

「何かが足りない」

そこで出発点に戻る。オールドバーとは何
か。外観的なイメージはもう解っている。
では、そこで誰が何をするのか。
そこは、大人の社交場。大人が遊ぶところ
なのだ。騒いでお酒を飲むという方法もあ
る。が、ここは大人が大人のお酒と時間を
楽しむところ。普段はしっかりした大人の
時間を過ごしている紳士達。しかし、彼ら
は遊ぶ事も大好きで、このバーにやって来
る。だから、ただ落ち着いた雰囲気だけで
はいけない。落ち着いた中にも彼らの心が
ソワソワするような「非日常」がなければ。
 オールドバーで大切にするべく事は、そ
のイメージやデザインでなく、「大人が遊
べる心を持てる環境」なのだ。
 さらに、お店の名前のエキセントリック
を辞書調べると、「風変わりなさま」とい
う意味ももっている。
須田氏の中で、今回のコンセプトが決まる。

「大人の集まるBAR」
これが、今回のコンセプトにたどり着いた
経緯である。ここまでくれば、デザインは
早かった。大人の雰囲気をだしつつ、来店
する人々の心がソワソワするような「非日
常」を感じなくてはならない。
 そこで、イメージを「工場の跡地」とい
う設定にする。きらびやかではなく、薄暗
い、落ち着いたイメージ。しかし、「工場
の跡地」は非日常である材料はたくさんあ
る。狙いたいイメージにぴったり。実際、
イギリスでは、工場跡地を利用したバーも
ある。
須田氏の中にバラバラになっていたアイデ
アとプラン。それらはコンセプトの元、デ
ザインされていく。



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